豆乳を使って作られた食品として豆腐がありますが、豆腐は今から2200年前に中国で発明されました。豆腐は紀元前200年前漢高祖の時代に准南王劉安によって発明されたと伝えられています。
わが国へは奈良時代に唐から豆腐の製造法が伝えられたと云われています。豆乳は豆腐を作る時に必ず作りますのでこの豆腐ができる以前から中国には「豆漿」「豆腐汁」という形で食されていたものと思われます。 日本では鎌倉時代の古文書「庭訓往来」の中に「豆腐羹(とうふこう)」という文字が使われておりますが、これが今日の「豆乳」のことです。この「豆腐羹」は豆腐の汁(スープ)という意味であり、今日お菓子で使われる羊羹(ようかん)も元は羊の肉のスープという意味だったそうです。
日本では豆乳が認知されるようになりましたのは、昭和57年、58年の豆乳ブームの生まれた時に豆乳という名前が、世の中に広く知れわたるようになりました。豆腐に関する記録はたくさんありますが、豆乳につきましてはあまり文献がありません。
豆乳とは、大豆と水を使って豆腐を作る時、にがりなどの凝固剤を加えて固める前の白い乳状の液体です。豆腐と同様中国にて古くから伝えられ、中国などでは日常朝のスープとして食べられています。
しかし、日本では豆腐用の豆乳をそのまま飲もうとすると「豆臭さ」や「渋み」があるために、なかなか飲料として普及しませんでした。
昭和55年頃から大豆を最も効果的に摂取でき、大豆の栄養や機能を簡単に取り入れることのできる健康的な飲料として、「豆臭さ」や「渋み」の軽減をはかる加工技術の向上や無菌包装技術が確立され、昭和58年には年間11万klを超える一大豆乳ブームがやってきました。この時には、急激な成長の中で新規参入が相次ぎ、品質の悪い粗悪品が豆乳の評判を悪くして、一時は最大の販売時の25%まで豆乳の生産量が落ちてしまいました。
その後当社など生き残った豆乳メーカーが豆乳の更なる品質向上を行い、地道な販促活動により、1996年より徐々に販売量が増え、その後BSE問題や大豆の健康効果の認知度が高まり、豆乳を愛用する人が増えています。
豆乳は日本農林規格があり、この規格に基づいた表示がなされています。
JAS(日本農林規格)による豆乳の分類
用語 | 定 義 |
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豆乳 | 大豆固形分8%以上(大豆たん白質換算3.8%以上) |
調製豆乳 | 大豆固形分6%以上(大豆たん白質換算3%以上) |
豆乳飲料 | (イ)果汁入り 大豆固形分2%以上(大豆たん白質換算0.9%以上) (ロ)その他 大豆固形分4%以上(大豆たん白質換算1.8%以上) |
マルサン豆乳はオートメーション化によって、常に安定した品質の製品を生産しています。