コレステロールのお話
日頃からよく耳にする「コレステロール」の種類や役割などについて、わかりやすくご説明いたします。そして意外と知られていない「コレステロールと豆乳」の関係についてもご説明いたします。
コレステロールって何?
人間の体に存在する脂質のひとつで、細胞膜・ホルモン・胆汁酸を作る材料となっています。
- 体を構成する細胞膜
- 人間の体は60兆個もの細胞でできています。その細胞は細胞膜によって外部の環境から守られています。細胞膜はリン脂質、たんぱく質、コレステロールからできており、コレステロールのおかげで丈夫な細胞膜をつくることができます。
- 体の調節をするホルモン
- 体の調節に欠かすことのできない副腎皮質ホルモンや性ホルモンは、コレステロールからできています。
- 脂肪の吸収に必要な胆汁酸
- 脂肪の消化・吸収を助ける働きをする胆汁酸は、コレステロールからできています。胆汁酸が不足すると、脂肪やビタミンAやビタミンEなどの吸収が悪くなります。
HDLコレステロールとLDLコレステロール
コレステロールが2種類あるわけではなく、コレステロールを運ぶたんぱく質によって呼び分けられています。
- HDLコレステロール
- HDLというたんぱく質によって運ばれるコレステロールを、HDLコレステロールと言います。いろいろな臓器で使い切れずに余ったコレステロールや血液の中や血管の壁からコレステロールを回収し、肝臓に戻します。
- LDLコレステロール
- LDLというたんぱく質によって運ばれるコレステロールを、LDLコレステロールと言います。肝臓で作ったコレステロールを全身の組織へ運ぶ働きがあります。
- コレステロールと中性脂肪の違い
- 「中性脂肪」はトリグリセライドとも呼ばれ、体内でエネルギー源として使われます。余分なものは肝臓や脂肪組織に蓄えられ、内臓脂肪や皮下脂肪となります。エネルギーが不足すると、必要に応じて脂肪酸となって燃焼されます。つまり、中性脂肪は"貯蔵用のエネルギー"です。一方、コレステロールは細胞膜やホルモンの一部となるもので、"体をつくるもの"です。
LDLコレステロールが高いとどうしていけないの?
LDLコレステロールは、肝臓で作ったコレステロールを全身の組織へ運ぶ働きがあります。数値が通常の範囲であれば問題ないのですが、血液中のLDLコレステロールが増えすぎると、血管壁に付着・蓄積して、コブを作ってしまいます。そのため、血液の流れを悪くし、動脈硬化が進行します。この働きから、LDLコレステロールは「悪玉コレステロール」と呼ばれます。
一方、HDLコレステロールはいろいろな臓器で使い切れずに余ったコレステロールや、血液の中や血管の壁からコレステロールを回収し、肝臓に戻します。動脈硬化の促進を抑制する働きをするため、「善玉コレステロール」と呼ばれます。
「国産大豆の調製豆乳」を飲むとコレステロールが下がるの?
コレステロールが高めの方(※)に「国産大豆の調製豆乳」を1日1本(200ml)12週間飲み続けていただきました。その結果、4週間後から総コレステロール値とLDL(悪玉)コレステロール値が下がりました。
※被験者:総コレステロール値220mg/dl以上、LDL(悪玉)コレステロール値140mg/dl以上の方で、「国産大豆の調製豆乳」飲用者31名、大豆たんぱく質を含まない対照飲料飲用者30名※出典:健康・栄養食品研究,7(4),43-56(2004)詳しく知りたい方はこちらをクリック
飲用開始前のLDL(悪玉)コレステロール値を基準とし、飲用中と飲用停止後(4週間後)のLDL(悪玉)コレステロール値がどれくらい変化したかを「LDL(悪玉)コレステロール値の変化量(mg/dl)」としてグラフに示しました。変化量の数値は平均値で示してあります。
- どうして「国産大豆の調製豆乳」を飲むとコレステロール値が下がるの?
- 「国産大豆の調製豆乳」は大豆たんぱく質を多く含んでいます。大豆たんぱく質にはコレステロールを低下させる効果があります。大豆たんぱく質の一部が、腸管内で胆汁酸と結合してそのまま排出されます。新たに胆汁酸を作るために、血液中から肝臓へのコレステロールの取り込みが増えます。その結果、血中のコレステロールが減ります。
- 「国産大豆の調製豆乳」をどれくらい飲むといいの?
- 1日1本(200ml)お飲みください。「国産大豆の調製豆乳」は食品ですので、コレステロール値が正常の方が飲んでもコレステロール値が下がり過ぎることはありません。大切なのは普段からバランスのとれた食事と運動などを心がけることです。生活習慣を見直し、特定保健用食品を上手に活用して、健康的な食生活を心がけましょう。「国産大豆の調製豆乳」についての詳細はこちらをご覧ください。