生活習慣病の増加によって、食生活を見直す人が増えています。中でもコレステロール濃度を下げることは、生活習慣病予防に役立つことから、血中コレステロール濃度低下に効果のある大豆タンパク質が大きな注目を集めています。
大豆タンパク質の成分が、コレステロールから作られた胆汁酸と腸管内で結合してそのまま排出されることによって、体内コレステロールの代謝が活性化すると共に総コレステロール濃度が低下すると考えられています。
コレステロールが気になる方向けの特定保健用食品「国産大豆の調製豆乳」は、大豆タンパク質を7.0g含む豆乳です。総コレステロール濃度が220mg/dL以上、LDL-コレステロール濃度が140mg/dL以上と高めの人(試験群31名、対照群30名)に「国産大豆の調製豆乳」1日1本(200ml)を12週間飲み続けてもらいました。このとき、1日200mlを毎日飲み続けることによりコレステロール濃度が低下することが認められました。
摂取開始時の総コレステロール濃度が220mg/dL以上、LDL-コレステロール濃度が140mg/dL以上と高めの人(試験群31名、対照群30名)において、血中総コレステロール濃度、LDL-コレステロール濃度ともに4週間後から有意に低下し、8週間後、12週間後においても有意に低下しました(図1, 2)。
図1 試験期間中の血中総コレステロール濃度変化量
図2 試験期間中の血中LDL-コレステロール濃度変化量
1)試験食品
試験飲料 大豆固形分9%以上の調製豆乳(マルサンアイ株式会社製)
対照飲料 大豆タンパク質を乳タンパク質で置き換えた飲料
2)対象者
試験群40名(男性29名、女性11名;平均年齢45.4±1.8歳)
対照群39名(男性25名、女性14名;平均年齢44.6±1.5歳)
そのうち・・・
高めの方(摂取開始時の総コレステロール濃度が220mg/dL以上、LDL-コレステロール濃度が140mg/dL以上)
試験群31名(男性22名、女性9名;平均年齢46.8±2.0歳)
対照群30名(男性18名、女性12名;平均年齢44.7±1.8歳)
3)試験プロトコール
対象者79名を試験飲料を摂取する群と対照飲料を摂取する群の2群に分け、1日1本(200ml)を12週間飲み続けてもらいました。摂取開始時、摂取4週間後、8週間後、12週間後および摂取をやめた4週間後(後観察終了後)に自覚症状の調査および採血、採尿を行いました。