手作り味噌の作り方|家庭でできる本格味噌
味噌は、日本の伝統的な発酵食品であり、古くから家庭で手作りされてきました。味噌には、豆味噌、米味噌、麦味噌などさまざまな種類があり、それぞれ風味や作り方が異なります。

手作り味噌の魅力は、何と言っても自分好みの味に仕上げることができる点です。市販の味噌は便利ですが、塩分や添加物が気になる方も多いのではないでしょうか? 自家製なら、原材料を自分で選び、好みの塩加減や発酵期間を調整することができます。
本記事では、豆味噌と米味噌の2種類の作り方について初心者でもチャレンジできるように、必要な材料や道具、手順をわかりやすくご説明します。
手作り味噌つくりのよいところ

手作り味噌は、手間をかけるほどに美味しくなり、作る過程も楽しむことができます。特に、発酵による熟成が進むにつれて味に深みが増し、自分だけのオリジナルの味噌が完成します。
また、味噌には乳酸菌や酵母が豊富に含まれており、腸内環境を整えるだけでなく、免疫力向上にも寄与する健康効果が期待できます。
さらに、アミノ酸やビタミンが豊富で、美容や健康維持にも適しています。家族や子供と一緒に作ることで、食文化を学びながら食育にもつながる点も魅力です。
必要な道具
- ・漬物用プラスチック容器(5~8L、陶器でも可)
- ・蒸し器またはこしき
- ・重石(1~2kg)
- ・押しふた
- ・布袋
- ・台ばかり(計量器)
- ・厚めのビニールシート(2枚、30cm四方)
- ・紐(長さ50cm)
- ・タオル
- ・ダンボール
- ・すりこぎ棒
豆味噌の作り方

豆味噌は原料が大豆・塩・水のみで、豆麹を使用したものを「豆みそ」、豆みそをベースにした調合みそを「赤だしみそ」と言います。強い旨みとコクが味わえます。
材料(3kgの味噌を作る場合)
- 大豆(国産の大粒大豆)
- 1.5kg
- 塩
- 350g
- 香煎(大麦を煎って粉にしたもの)
- 30g~50g
- 種麹
- 2~3g
作り方
大豆を洗い、水に漬ける
大豆を水洗いし、布袋に入れて約2.25kgの重さになるまで水に浸します(約30分~2.5時間)。
水を切り、一晩置く
水を切った大豆を乾燥しないようにして一晩置きます。
大豆を蒸す
蒸し器で指で潰せる程度の柔らかさになるまで6時間以上蒸します。
味噌玉を作る
大豆が冷めないうちに30%程度粒を潰し、直径3cm、長さ5~6cmの味噌玉を作ります。
香煎と種麹をまぶす
香煎と種麹を混ぜ、味噌玉(または蒸し大豆)の上にまぶします。
麹作り
湿らせたタオルで包み、ダンボール箱に入れ、28℃~30℃の室温で15時間置きます。その後、30℃~33℃の場所で6時間ごとに混ぜながら2日間製麹します。
種水を作る
3kg - 豆麹の量 - 350g(塩)= 種水の量を計算し、準備します。
豆麹と塩を混合
種水に塩の2/3を溶かし、潰した豆麹と混ぜ合わせ、残った塩も加えます。
仕込み
混合した材料をプラスチック容器に入れ、表面をならしてビニールシートで覆います。その上に押し蓋と重石をのせ、ビニールシートで包んで紐でしばり、乾燥を防ぎます。
熟成
1~2年間寝かせます。早く仕上げたい場合は、30℃前後の室温で5~6ヶ月発酵させます。
※様子を見て、お好みの色や味になるまで寝かせましょう。
米味噌の作り方

米味噌は米、大豆、塩を原料としてつくられたものです。地方によって色合いや味わいは様々ですが、クセがないためどんなジャンルの料理にも相性が良いです。
材料(2.1kgの味噌)
- 大豆(国産の大粒大豆)
- 500g
- 塩
- 250g
- 米麹(市販のもの)
- 500g
- 大豆の煮汁または水
- 250ml
作り方
大豆を洗い、水に漬ける
大豆を水洗いし、2Lの水に12時間以上漬けます。
煮る
漬けた水を捨て、1L~1.5Lの水を加えて中火で2~3時間煮ます。
潰す
煮汁を別容器に取って冷まし、大豆をすりこぎ棒で潰します。
米麹、塩、煮汁と混ぜる
米麹と塩を混ぜ、潰した大豆と合わせます。さらに煮汁を加え、よく混ぜます。
ビニールシートで覆う
味噌の表面を平らにし、空気が入らないようにビニールシートで覆います。
重石をのせる
押し蓋をのせ、500g~2kgの重石をのせます。
さらにビニールシートで覆い密閉
乾燥を防ぐため、容器全体をビニールシートで覆い、紐で縛ります。
熟成
30℃前後の室温で1~2ヶ月寝かせます。
※様子を見て、お好みの色や味になるまで寝かせましょう。
まとめ
味噌作りは、料理の過程を楽しみつつ、健康に良い効果をもたらす素晴らしい体験です。味噌の発酵食品としての効果や、美容・健康面でのメリットに加え、家族と共に作ることで食文化や食育を学ぶことができます。
本記事で紹介したレシピを参考に、ぜひ自宅で手作り味噌を挑戦して、日本の伝統的な発酵食品の魅力を実感してください。