画像:ラテアート世界チャンピオン直伝!コーヒー×豆乳のペアリング術

ラテアート世界チャンピオン直伝!コーヒー×豆乳のペアリング術

ヘルシーなカフェカスタムメニューとして人気の“ソイラテ”は、豆乳とコーヒーを合わせて作られます。当記事では、豆乳とコーヒーそれぞれのおいしさが際立つペアリング術について、ラテアート世界チャンピオンである小川珈琲吉川バリスタにご紹介いただきます。

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コーヒーと豆乳について

画像:コーヒーと豆乳について
画像:コーヒーと豆乳について

スーパーに並ぶ豆乳製品は驚くほど豊富で、好みの味で商品を選ぶようになりました。コーヒーも同じようにオリジンの認識が高まり、自分の好みに合ったものを探す楽しみがあります。我々バリスタはソイラテを作るとき、選択肢の多い豆乳やコーヒーから何をポイントに選択するかというと…それは『調和』です。それぞれの個性を引き立てあうように、どちらかの味わいに偏らないように。豆乳とコーヒーの組み合わせは無限です。

豆乳の種類

豆乳とは『大豆から熱水等により、たんぱく質・その他の成分を溶出させ、繊維質を除去して得られた乳状の飲料(「大豆豆乳液」)であって、大豆固形分が8%以上のもの』と定義されています。簡単に言うと、豆乳とは「大豆を水に浸してすりつぶし、水を加えて煮詰めた汁を濾した液状の飲み物」とも言えるでしょう。
一般的に流通している豆乳商品は、大きく分けて、豆乳(無調整豆乳)、調製豆乳、豆乳飲料の3種類があり、日本農林規格(JAS)によって下記のように定義されています。

グラフ:豆乳の種類

様々な豆乳商品がありますが、メーカーや種類がさまざまで、どれを選べばよいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。フレーバーで味付けされていない、「豆乳(無調整豆乳)」「調製豆乳」(マルサンアイ商品)の味わいを紹介します。

① 毎日おいしい無調整豆乳【大豆固形分9%】
大豆と水だけを使用し、大豆本来のおいしさを追求しました。大豆の風味がありながらクセがないため、毎日おいしく続けて飲むことが出来る豆乳です。
② 有機豆乳無調整【大豆固形分9%】吉川バリスタお墨付き!
有機大豆だけを使用し、大豆本来のおいしさを追求した自然派志向の豆乳です。しっかりとした大豆の風味がありながら、すっきりしていて飲みやすい豆乳です。
③ 濃厚10%国産大豆の無調整豆乳【大豆固形分10%】
「大豆たんぱく質と大豆イソフラボンが摂れる食品として96%の医師が勧める。(2020年4月 Doctors Me調べ)」豆乳です。大豆の風味が強く、濃厚な味わいです。
④ ひとつ上の豆乳 成分無調整豆乳【大豆固形分11%】
本当においしい豆乳のために国産プレミアム大豆「るりさやか®」使用。濃厚な大豆のコクと旨みがありながら、すっきりとした後味が特徴です。
⑤ 調製豆乳【大豆固形分7%】
大豆の風味を活かした調製豆乳。コクがありながら毎日おいしく続けやすいすっきり仕上げです。
⑥ 調製豆乳 カロリー45%オフ【大豆固形分6%】
標準的な調製豆乳(日本食品標準成分表2015年版(七訂))に比べ、カロリーを45%抑えた調製豆乳です。あっさりとした味わいです。
グラフ:豆乳味わいチャート

コーヒーの種類

「コーヒー豆」というと、さまざまな種類や味わいがあると想像する方は多いのではないでしょうか。品種、産地、焙煎、挽き方、入れ方… コーヒーの分類方法は多数ありますが、今回は、“産地”と“焙煎度”によるコーヒーの違いについて紹介します。

産地

① 南米
南米に位置するブラジルはコーヒーの生産量が世界一位です。ブラジルのコーヒーは酸味と甘みのバランスがよいのが特徴。ミルクとの相性も良いです。
② 中米
高品質コーヒーの栽培条件を満たすエリアが多いのが中南米。テロワール(※)の影響を受けて育つため、他にはない特徴的な味わいを期待できます。

※生産地域の気候、土壌に含まれる成分や、水源の質、標高など、その地域の様々な要因により形成される、生育環境、産地特性のこと。

③ アフリカ
一説ではコーヒーの起源はエチオピアと伝えられています。アフリカのコーヒーは果実感が強く、個性的な風味特性を持つものが多いです。
④ アジア
実は、ベトナムはコーヒーの生産量が世界二位です。アーシー(※)でスパイシーな風味と、深みのあるコクが特徴です。

※コーヒーから感じられる大地の土っぽさや自然を感じられる際の表現です。

焙煎度

① 浅煎り
浅煎りのコーヒーは、コーヒー本来の個性をキャッチしやすいといわれています。酸味と甘みが引き立ち、フルーツ感を楽しめます。
② 中煎り
中煎りのコーヒーは、苦味が少し加わることで味わいにコクが出ます。ミルクとの相性がいいです。
③ 深煎り
深煎りのコーヒーは、苦味とコクがさらに増します。アイスコーヒーには深煎りのコーヒーを使うことが多いです。
画像:OGAWA COFFEE Flavor Compass

豆乳×コーヒーのペアリング

画像:豆乳×コーヒーのペアリング

それぞれ個性がある豆乳とコーヒーですが、各豆乳に合うコーヒー豆を、吉川バリスタに伝授いただきました。お互いの魅力を引き立てる豆乳×コーヒーのペアリングを試してみませんか。

① 毎日おいしい無調整豆乳×グアテマラ・エルインヘルト・ウノ
酸味、甘み、苦味のバランスが良いグアテマラのコーヒーを選びました。軽やかな飲み口で毎日飲みたくなるようなラテをイメージしています。
② 有機豆乳無調整×オーガニック・カフェインレス・エチオピア・モカ
自然志向の豆乳とカフェインレスコーヒーを掛け合わせ、誰にも優しいラテをイメージしました。華やかなモカフレーバーが引き立ちます。
③ 濃厚10%国産大豆の無調整豆乳×ブラジル・カンタガロ
豊かな大豆の甘さに負けないよう、甘さが後味まで続くコーヒーを選びました。砂糖を入れず、大豆とコーヒーのフレーバーと甘さが楽しめます。
④ ひとつ上の豆乳 成分無調整豆乳×インドネシア・ウーマンイサク・オランウータンコーヒー
大豆の風味との相乗効果を狙い、スパイシーでウッディなコーヒーを選びました。上質な大豆の旨味を邪魔することなくコーヒーのフレーバーがアクセントになっています。
⑤ 調製豆乳×ハウスブレンドキョウト
酸味、甘み、苦味のバランスが良いブレンドコーヒーを選び、ほどよいコクがある豆乳と調和したバランスの良い味わいを目指しました。後味すっきりと飲めます。
⑥ 調製豆乳 カロリー45%オフ×ケニア・ガチュヤニ
甘酸っぱいフレーバーとボディの強さが特徴のコーヒーを選び、あっさりとした豆乳に加えても飲みごたえがあります。

豆乳×コーヒーのおすすめペアリングを紹介しましたが、感じ方は人それぞれ。自分の気分やシーンに合うペアリングを探して、より心地よく癒されるソイラテタイムをお楽しみください。

吉川寿子 先生

監修

吉川寿子さん

小川珈琲チーフバリスタ

2013年にJLAC(ジャパンラテアートチャンピオンシップ)で優勝し、日本代表として参加したWLAC(ワールドラテアートチャンピオンシップ)で世界チャンピオンに。現在は後進の指導や競技会トレーナー、セミナー講師など多岐に渡って活躍。「小川珈琲」のチーフバリスタを務める。

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