オーガニック豆乳開発者の声

生産統括部 環境技術室 江草 信太郎(エグサ シンタロウ)

生産統括部 環境技術室(インタビュー当時:研究開発室) 江草 信太郎(エグサ シンタロウ)

  • 豆乳の魅力を科学で証明していく仕事

  • より良いものを求めて日々研究は続く

豆乳の魅力を科学で
証明していく仕事

私は入社して12年経ちますが、その間に信州大学にて大豆ペプチドの免疫調節作用を研究テーマとして農学の博士号を取得しました。
今でも大学とのつながりで、豆乳を始めとした様々な商品の機能性について共同研究を行っています。

通常の業務内容は、飲料担当として豆乳の製法の技術開発がメインとなります。
それは、ある新商品を出す時に、こういうコンセプトにして、こういう味にしようという企画のもっと前段階の仕事です。
具体的には、どの大豆を選ぶか、どの機械で絞るのか、今使っている機械から違う機械に変えることによって味にどういう変化が起こるのかということを日々調べています。

また、豆乳がなぜ身体に良いのか、エビデンスを作っていくことも私の仕事です。
専門機関の認証を得るためには、被験者がある商品を摂取することで体内に起こる変化のデータの収集と解析が必要となります。
それはなんとなく分かっていることを一つ一つ証明していく作業です。

その一つの例として、当社では「国産大豆の調製豆乳」が特定保健用食品として認められています。
「特定保健用食品」とは、個々の製品ごとに消費者庁長官の許可を受け、健康に対してどのような機能を持っているかを示す「保健の効果」を、具体的に表示することのできる食品です。(HPの「国産大豆の調製豆乳」解説ページより引用)
この商品については、コレステロール値が高めの方で、薬を飲まなくても食事の改善で修正できる範囲の方を対象として、ある一定の結果を出しました。

その他に研究開発の商品として分かりやすのが、「豆乳グルト」です。
「豆乳グルト」は、漬物から分離した植物性乳酸菌で豆乳を発酵された商品です。当社の研究開発部門が入って作ったオリジナルの商品で、オンリーワンです。様々な効果があることが共同研究成果により明らかになりつつあります。

より良いものを求めて
日々研究は続く

我々のもとには「こんな豆乳を作りたい」といった要望が日々届きます。
そのためにはどういう大豆を使ったらいいのか、どういう加工法や殺菌方法を選択したらよいのか、さらにその品質を安定するためには何をすべきか、ということを考えていきます。
また、ワインとぶどうの関係と同じく、大豆も毎年生産量も異なりますし、生育状況によって味も変わっていきます。商品として完成された後も味を安定させるためには細かいチェックが欠かせません。

今後は製造の工程をより数値的に、科学的に証明していき、今の条件が本当に良いのか、違う条件が他にあるのか、その場合にどういうメリットとデメリットがあるのかを詰めていけば、もっと美味しく身体にもいいものが作れるのではないかと考えています。

ですので、今回のタニタカフェ様との商品についても、数か月のプロジェクトの結果ではなく、数年単位の研究結果の一つと言えます。この一つの成果をもとに、研究開発部門としての仕事は未来へと続いていきます。

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